820広島土砂災害一周忌法要>

 

 1年前のあの日広島で土砂災害が発生し、災害関連死を含めて75名とお腹の中にいた小さないのちを合わせて76名の方の尊いいのちが奪われました。去年のこの時期は、兵庫県の丹波や関西、四国でも水害が発生し、多くの被害をもたらしました。

 被災地はまだその生々しい爪痕を残しています。被災者の方の心にもまだ痛ましいできごとが昨日のことのように思い出され、あの日のように被災地に、しとしと雨が降り続き悲しみの雨となりました。

 


 

 安佐南区緑井にある椋木神社では、20日早朝の300からに続いて、夕方の1730か ら追悼式が行われ住民の方々が集まり、高野山真言宗広島青年教師会の僧侶の方々が追悼の祈りを捧げました。広島は三大門徒処と称されるくらい浄土真宗の門 徒さんが多い土地柄だそうです。その中で真言宗の僧侶が「南無阿弥陀仏」も一緒に唱えてくれたのです。住民のお一人の方は、とても感銘を受けておられまし た。「場所も、椋木神社という神社の境内で行いましたが、これも僧侶の提案でした。これは、昔の『神仏混淆』ですかね。他の宗教をしっかり認め合うことが できる。これは日本人ならではのいいことだと思います。(信仰心がないと言われますが…)『世界平和』のためには必要なことだと思います。」

(株式会社オフィス総合研究所ブログより抜粋

http://blog.goo.ne.jp/anzaijimuki/e/c6fd9d9de37193440d44725b66e08662)という感想を寄せています。

今年は高野山真言宗の開創1200年の節目の年でもあり、そんな節目の年にこんな追悼行事ができたのも、何かのお導きでしょうか・・・。

 



 

そこで上組町内会の会長さんが挨拶に立たれ、「今回犠牲になられた方の祈りをささげる日にしたい。そのことを忘れない日に、そして二つ目に心の区切りとし、明日からまたしっかりと生きていく日、3つ目には被災地を支えてくれたボランティアの人たちへの感謝の日にしたい」と述べられました。 

 


 

 どこの被災地でもそうですが、被災者の方にとっては忘れたくても忘れられないできごとです。その当日だけは災害のこと、亡くなられた方のこと、その悲しみと向き合い、また一年を歩みだす区切りの日になるのでしょうね。

 

株式会社オフィス総合研究所西原様より提供



株式会社オフィス総合研究所西原様より提供


 

 当日は竹灯籠が並べられ、 蝋燭が灯されました。その蝋燭は当センターの事業であるまけないぞうの岩手の作り手さんが作成してくれたものです。またいつもご支援頂いている釜石の不動 寺さんの信者さんが送って下さった写経と同じく釜石のハピスコーヒーさんのコーヒーを祭壇にお供えしました。被災地から被災地へ支え合いの輪が広がり、い つ起こるかわからない自然災害に備えられる社会を築いていきたいです。

 


 

 ある被災者の方に、「いっ たいいつ復興は訪れるのでしょうか」と、ポツリと聞かれました。「復興」とはどういうことかいつも考えさせられます。ハード面の復興、心の復興、また人そ れぞれ復興の形は違います。いつかみなさんが心から笑いあえるそんな日がくることを願ってやみません。当センターも細く長く被災地に寄り添っていきたいと 思います.

 

(文責:増島 智子)