20147月・8月豪雨災害レポート.43

 

<丹波レポート「美和の名称と丹波の歴史」>
丹波は古い歴史を持つ。
美和地区復興支援ボランティアセンターを設置している美和コミュニティセンターには美和地区の名前の由来を書いた書がある。その中に美和地区は5世紀頃には奈良県三輪山の豪族である美和氏の土地であったという。つまり1600年以上前から丹波には人々が暮らしていたということである。

また丹波にはいくつか古墳も存在しており、当時の中心地であった大阪や奈良から離れていたが十分に栄えていたことが伺える。

645年の大化の改新の際に行政組織が定められ、美和地区は丹波の国氷上郡美和里と称されるようになる。丹波では地区ごとの住民のまとまりを非常に強く感じるが、1500年近くに渡って里、村、地区としてあり続けた歴史が、この地区の人々どうしで助け合う文化を育み続けているのだろう。

と ころで、この書の中には、大化の改新で地名を付けるのに「一、地方名は美しく雅味であること 一、地方の歴史、風土を象徴すること 一、魅力的で土地の人 に愛されること」とある。この言葉を残していることを考えても、住民が村や土地の名前を非常に大事にしていたことが伺える。近年では合併や人口減により土 地の名前が失われることは少なくない。都市に住んでいると感じることが少ないが、この文を見たときに1500年以上にわたって受け継がれてきたものが簡単に無くなるということに大きな違和感を持った。

丹波はいくつもの川と山に囲まれ、現在は稲作の他に柿やぶどう、栗などの果樹園、丹波黒で有名な黒大豆など多くの作物が育つ肥沃な土地である。住民の方にお話を聴くと、今回のような土砂災害が起きたのは初めてと言う方が多い。1500年以上もの間、土地の人々と共存してきた環境が変わってきている。

 

△美和コミュニティセンターにある美和地区の命名由来

 

 
 

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