20147月・8月豪雨災害レポート.41

 

(広島水害支援報告)
28日、ピースボードさんと一緒に足湯をさせて頂きました。場所は八木地区にある「広島たすけ隊」のみなさんの拠点です。



そこへ行くと、いきなり丹波から広島へのメッセージボードを発見!広島から丹波へとボランティア活動へ行かれた「広島たすけ隊」メンバーTさんが運んでくれたのです。先週末に丹波へ広島からのメッセージボードを届けてくれたのですが、今度は丹波から広島へメッセージの交換です。書いてくれたのは前山小学校の生徒さん達です。39号 で紹介したように被害が大きく前山地区の運動会が延期されていて、今回開催できた前山小学校の生徒さんたちからのメッセージを届けてくれたのです。この ボードは広島の被害がやはり大きく避難所にもなった梅林小学校へ届けられるそうです。そして、また今週末に丹波の前山のみなさんにメッセージが運ばれるそ うです。こうして一歩通行ではなくお互いに被災地同士、またボランティアと被災者の方々との交流が生まれ、支え合える関係が築かれていくんですね。





そ んな中、近くの被災現場を被災者の方に案内して頂きました。少し路地裏のようなところを入ると、いまだに手つかずのような現場が広がります。久しぶりに 会った被災者のお二人は、涙ながらにお互いの安否を確認しあっていました。これからの再建を考えると残されたからこそ大変なことが多くあります。土砂が流 れたところと、道が一本違うだけで被害にも差があります。被災者の方の「うちは家が残ったし、もっと酷い人はたくさんいるから、私ががんばらない」という 言葉が辛く心にささりました。もちろん被害の差ではないですが、微妙な温度差が被災地には広がっています。「早く土砂を片付けたいが、地主さんが反対して いる。みんなで協力して町を再建しないといけないのにね。この辺りでも1213名 ほど方がなくなっているにも関わらず、マスコミは他の所ばかり注目して、ここにはほとんど来てくれない、他にも大変な地区はあるのに。お昼ぐらいになると 目の辺りからずっと頭が痛くなって、お医者さんに行っても何もないと言われる。」など被災された方同士だからこそ話し合える場が一瞬ですが、そこにありま した。こうして被災者の方が心のはけ口を言い合える場が今後はもっと必要になってくるでしょう。

しかし、一方で、行政はここへきて年末までには復興計画を作る予定にしている。たった2ヶ 月あまりで被災者の要望を細かく聞き取り、復興計画に反映できるのでしょうか?東日本の場合では国土交通省から「復興まちづくりの進め方」として合意形成 のガイダンスという案内が出ました。そこには「まちづくりを成功させる秘訣の一つは、地権者等の関係者に主体的に計画作成やまちづくりに参加してもらい、 自分の問題として関わりを持ってもらうことである。このため、被災地の復興に当たっても、行政当局が作成したまちづくり計画を押しつけるのではなく、被災 者自身が計画作成に主体的に関わるとの意識を持つようにすることが重要である。」と同時に「被災者の希望や意見をアンケート調査のような機械的な方法で把 握するだけではなく、多少面倒でも会話のキャッチボールが成立する程度の小グループ単位での意見交換の場を設け、行政当局と被災者の間で、あるいは被災者 同士で意見交換や議論をしながら、事業に対する希望や意見を丁寧に拾い上げていくことである。被災者の希望や意見を丁寧に把握する方法として、地域のボラ ンティアが被災者と懇談しながら被災者のつぶやきを拾い上げることや、生活支援員、復興支援員、学者、学生等による聞き取りチームを組織し、被災者との対 話を通じて意見を拾い上げていくことも有効である。」と述べています。

私たちは、今後も足湯を通して地元の関連団体と連携をとりながら、被災者の心のつぶやきを聞きながら、街の再建へのお手伝いを微力ながらさせて頂けるように活動を行っていきたいと思います。(増島智子)


 

 


(連絡先)被災地NGO恊働センター

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  *お手数ですが、通信欄に「201478月豪雨水害」と明記下さい。

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0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(*なお、申し訳ありませんが、どの被災地に活用するかは当方にお任せ下されば助かります。どうしてもご指定があれば、「丹波」「福知山」「広島」などとご記入下さい。)