2014/78月豪雨災害レポートNo.4


<広島県安佐北区、安佐南区>

 広島水害から1週間が経過し、被災者にとっては精神的にも、体力的にもピークに達しているようです。行方不明者がまだ21名 もおられ、一時も早く救出されることを願うばかりです。こういう時には、ボランティアはできることをコツコツと確実に積み重ねるしかないのですが、一方で 不遜なデマが流されているというショッキングな報道を目にしました。大変残念です。もちろんそのような事実はないと警察は言っています。「ツイッター」な どで犯行を決めつける書き込みも追い討ちをかけており、絶対やめて欲しいです。
(毎日新聞、
2014827を参照)

 一方で、「住み始めて30年。うちは家族同然じゃ」と二人の行方不明者の安否を気遣っているコミュニティがあります。
(神戸新聞、
2014826

このコミュニティは、広島市安佐南区八木4丁目の「4班」で、22世帯約40人です。今回の土砂災害で、全戸に被害が及ぼし、死者3名行方不明2名となっています。

  また、雨が降れば同じことが繰り返されるのではないかという不安から、行政が除去してくれるまで待てないということもあって、被災者自ら自宅の前の道路に 貯まった泥を土嚢袋に入れて片付けも進んでいます。しかし、すぐに土嚢袋が道路に山積みになるため、より不安が増大するという悪循環で、イライラもピーク に達しています。
 9月に入れば台風の心配も重なり、不安はピークに達しています。

 

  この被災者の状況は、火山噴火による降灰被害者と同じで、噴火が静まれば自宅に戻り、灰の除去に明け暮れ、噴火すればまた避難所に移動するという生活を強 いられるのと同じです。こういうとき行政は、仮設住宅もしくは「みなし仮設」を希望する被災者全員に提供し、期限付きで「二重居住」(仮の住居と元の住) を認めてあげれば、心身の疲労も少しは軽減されるものです。とりあえず全壊や大規模半壊、あるいは半壊などで自宅の戻って住めないと判断した被災者には市 営・県営空き住宅や仮設住宅が提供されるが、「希望する被災者全員に」と言ったのは、自宅で住めなくはないけど、「二次災害の不安と自宅までの生活道路状 態」などで当分住めないという方には、避難所生活以外に選択肢がなくなるからです。          (村井雅清)

 

<現場からのレポート>

今 日は、雨が降ったりやんだりの不安定な天候でしたが、夕方にやっと久しぶりの青空がのぞきました。神戸大の学生と東日本大震災のボランティア仲間が急遽駆 けつけてくれました。急な呼びかけにも関わらず各地から被災地の応援に駆けつけてくれるのは心強いです。頼政家のアテンドのなか、今日は初めての足湯活動 のため資機材を調達し、避難所に入りました。初めて足湯活動に参加した人もいたので、練習もその場でやりました。


 

 

安佐北区の可部小学校には約60人ほどの被災者の方が避難をされています。家の片付けやお仕事に出ている人も多く、あまり被災者の方はいませんでしたが、お声がけするとお二人の女性が参加してくれました。




 

 「明日から少しずつ家の中を片付けようと思っている」足が絆創膏だらけなのどうしたのか訪ねると「家から避難所まで歩いてきたら、靴擦れおこしちゃった。水害で道が石ころだらけで、ガタガタだから」と・・・。

 

 <足湯のつぶやき>

「本当は可部高校の避難所なんだけど、坂道がきついから、こっちの避難所にしてもらったんですよ。昨日までは息子のところにいたんだけど、長引きそうだからここへきたの。」

 

「足湯のボランティアなんか あるんだ。避難所にきてからマッサージのボランティアとかいろいろきてくれた。自分がボランティアさんのお世話になるなんて思ったことがなかった。タオル でつくったぞうさん??かわいいね〜東北の被災地の人が??被災地から応援してもらっているということだね」

(増島智子:被災地NGO恊働センター・東北担当) 

◎各地の被災者に対しての情報提供として、日本災害復興学会から『被災した時に』という小冊子が発行されています。是非支援に入っておられる方は、この情報を被災者に伝えて下さい。

ダウンロード:「被災したときに」PDF:3,830kB

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<訂正>8枚目のP12に掲載している内閣府ウェブサイトのアドレスが変わっています。
(正) http://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/seido.html

 

 

 

 

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