20147月・8月豪雨災害レポート.28

 

(丹波報告)

先日25日に、丹波太郎の農援隊のお世話で、援農に入った当NGOスタッフの感想を紹介します。

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今 回、丹波市市島町で農援隊として農作業ボランティアをさせていただきました。阪神淡路大震災のとき、私の通っていた学校付近にもボランティアのお兄さん、 お姉さんが来てくれ、片付けを一緒にした覚えがあります。当の私は、災害ボランティアは初めてのことで少し緊張をしていました。

1日を通して感じたこと、それは「丹波の方と直接、しかもいろんな話ができてよかった」という点です。この日は2件の農家に入らせていただきました。作業内容としては、午前の農家では埋まってしまったマルチを取り除くこと、午後の農家では50cmほどの石を畑から除去することでした。

最 初の農家さんではマルチをはがしながら、話をしていました。丹波のおいしい野菜のこと、イノシシが畑に入ってくること、もちろん土砂災害のこと。いつもお しゃべりな私は、どんどん話を進めてしまうので、「あ、すみません、こんなにぺちゃくちゃしゃべってしまって」というと、「しゃべってもらった方がいい わーあんまり他の人と話をしてなかったからね」とおっしゃってくださいました。

土 砂災害発生直後は道路がふさがってしまって、誰も来ないし、水も来ないし、携帯もつながらないし、夜は孤立したようで心細かったと言います。現在大きな道 路は流木などが除去され、車両も通ることができるようになりましたが、それでも夜は住民が県営住宅へ移ってしまって閑散としている地域が多いようです。その方の旦那さまは、無理に農作業をしたことで腰を痛めてしまい作業ができないそうです。 

また2件 目の農家さんでは、石を拾いながら丹波の冬や丹波の果物など、住民の丹波に対する愛を感じながら私たちボランティアは作業を行っていました。ふと休憩のと きに、農家の方が涙をにじませて、「ボランティアが来てくれてうれしい」と言ってくださり、私も目頭が少し熱くなってしまいました。「家は大丈夫だったか らね。ほかは家も住めない状態でしょ」と肩を狭めながら言われ、そのとき初めて、ほかの家の被害を気にされ、なかなか自分の被害のことを言い出せない人が いらっしゃるのだなとわかりました。

帰 り道、私が少しでも人の役にたっているのなら、丹波に行き続けるべきだと思いました。そのとき、あらためてボランティアというより、農作業のような実際の 作業と私たちお手伝いに行った人との関係の中で、お互い相手を友人のように思う心が生まれるんだなぁと感じました。              

                (多田茉莉絵) 

 


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