20147月・8月豪雨災害レポート.22

 

<広島県安佐南区・安佐北区-報告>

広島土砂災害発生から、明日でようやく1ヶ月を迎えます。被災者のみなさまにとっては、まだまだ「再建」「復興」という言葉とは程遠い日々を送っておられることと思います。「3・11」後、阪神・淡路大震災で奔走されていた元市職員のSさんがおっしゃっていたことを思い出します。Sさんは、「東日本で、もう復興、復興と言っているけど、辛いけどやはり復旧があって、復興という手順を踏まなければ被災者は納得できないんじゃないか?」と。

災害バネ、レジリエンスという言葉が復興の過程でよく使われますが、Sさ んの指摘はまさに、この言葉の意味にもつながるのではないかと思いました。例えば、住宅被害を受けた被災者で、修復して元の住まいに住もうと決意された方 は、辛かったできごととも向き合いながら、その家が何日もかかって修復される日々と向き合い、またその家に住むことができる日を待ち望むという、この過程 で、じっくりと時間をかけて、レジリエンス=恢復力をつけるものだろうなと考えさせられました。

さて、昨日は18時から佐東公民館で足湯を行いました。大分大学の学生さんは、昼間に安佐南区ボランティアセンターでの作業に参加し足湯にも参加してくださいました。また、今日の足湯はいつもお手伝いいただいている日本ホリスケア協会さんと新しく参加していただいたGift of aromaのメンバーの方々と一緒に活動しました。

Gift of aromaの 方々はゆくゆくは自分たちで足湯ボランティアを展開していきたいという想いを持っておられるので、しばらくは一緒に活動したあとにバトンタッチできるよう にしていきたいと考えています。私自身も地元出身ですが、こうして地元の人たちに繋いでいけることで、被災地の復興の力に役立つのではと、感じるところで す。 

避難所での生活も約1ヶ 月がたち、住民の方々もかなり疲れが見えてきています。行政に対する不満も出始めており、より個別の相談が多くなっているように感じました。家と避難所の 往復の疲れやまた雨によって土砂崩れが起きるのではないかという不安から、夜眠れないという声も出ていました。これからの支援活動は土砂撤去ももちろん大 切ですが、より一人一人に向き合う支援が出来るかどうか、ということが大切になってくると思います。 

阪神・淡路大震災から20年 にわたって続けてきた被災者の生きがいづくり「まけなぞう」をいつもプレゼントしているのですが、同じ被災地からの支援にかなり喜んでくださって「困った ときはお互い様。わしもよそで起きたら手伝いにいかないといけんねぇ」ということをおっしゃっている方もいました。「3・11」の後、被災地リレーという ことで宮崎・新燃岳噴火災害―神戸・阪神・淡路大震災東北・東日本大震災とつなげてきましたが、きっと広島の被災者も今後どこかで災害が起きても、支援に行かれるのでしょうね。 
また嬉しいニュースですが、安佐北区ボランティアセンターに入っている広島大学の学生さんは東北での足湯の経験があるそうなので、来週月曜日 にリーダーとお会いして、安佐北区地域内の集会所等で足湯が展開していけるように話し合いをしていきたいと思っています。


<足湯のつぶやき>

◆「日中、家まで往復してたらこんなに(お肌が)焼けちゃった。足が結構きついのよ。がんばるしかないね」
◆「今日やっと県営に当たってほっとした!夜は眠れないときもあるの。1回目が覚めるともう眠れないのよね」
◆「4週間と長くなってきたので、疲れが出てきた。仕事も有給をもらって休ませてもらい家の片付けをしよる」
◆「家は残っているので普段は家で過ごしているが雨が降ると心配で避難所に来ている。家でも眠りが浅い。緊張していることが多い」

                                                (頼政 良太、村井雅清)

 

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