2014/78月豪雨災害レポートNo.14

 

<広島県安佐南・安佐北区>

 

 お彼岸を前に、土砂災害で埋まってしまったお墓を探しておられる被災者の姿が見受けられます。さて、国・県・市は5日、応急復旧計画の工程表を発表し、宅地内の瓦礫撤去などを10月上旬までに終えると見通しを示しました。 

しかし被災者によっては深刻な課題が、死活問題である生業再建です。住家周辺の泥片付けは終わっても、田んぼの再建やそこにつながる農業用水路の修復などが残っています。

ボ ランティアも、まだそこまで手が回らない状況です。一方、すでに触れましたが、この大災害でも崩れなかった棚田があったのです。昔ながらの石垣による棚田 は田んぼを守りました。しかし、石工職人さんが減少するために、石垣ではなくコンクリートで造らざるを得ないという現実があります。残念ながらコンクリー ト仕様のところは今回の土砂災害で損傷したところがあるようです。

5日は午前中に、日曜日に作業をさせていただく現場の確認に行きました。こちらは安佐北区の桐原地区というところです。ボランティアセンターからのボラン ティアも来ているのですが、農業用水の確保につながる水路が土砂で埋まっており、そちらをきれいにしてほしいとのことでした。


 

農業用水がなかなか確保できないことで、田んぼに影響が出てしまうことを心配されておりました。この秋の収穫はなんとかなるのではと言っておられましたが、農家の方々にとっては死活問題です。来年の田植えの心配もされていました。
冒頭で触れましたが、この地域の田んぼは石垣を組んだ棚田のようになっています。
この石垣は今回の大雨でも崩れることはありませんでした。昔は優秀な石工さんが56人おられたそうですが、いまはこの地域にはいらっしゃらないそうです。そのため、どうしてもコンクリートの壁になってしまうとおっしゃっていました。

5日の午後からは、日本財団学生ボランティアセンターの学生たち(GAKUVO)と合流し、安佐南区の梅林小学校に行き足湯ボランティアを行いました。今日から共立病院への移動が始まり、体育館では慌ただしい様子でした。
今日の足湯はピースボート災害ボランティアセンターのご協力をいただき活動ができました。かき氷をもらいに来た中学生たちも足湯につかっていってくれました。




また、避難所に常駐している看護師さんも来てくださいました。常駐しているということで、かなりお疲れがたまっているようです。自主防災会のボランティアさんや看護師さんなど、被災者を支える方の疲れも見えてきています。
今日6日は可部東地区での作業と安佐南区佐の佐東公民館避難所での足湯ボランティアを予定しています。

                                 (頼政 良太/Ryota Yorimasa

 


(連絡先)被災地NGO恊働センター

652-0801 神戸市兵庫区中道通2110

TEL:078-574-0701FAX:078-574-0702

E-mail:info@ngo-kyodo.org(担当:頼政・村井)

 

郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター

  *お手数ですが、通信欄に「201478月豪雨水害」と明記下さい。

ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座

0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(*なお、申し訳ありませんが、どの被災地に活用するかは当方にお任せ下されば助かります。どうしてもご指定があれば、「丹波」「福知山」「広島」などとご記入下さい。)